ドメスティック・バイオレンスとは,一般には,配偶者や恋人などの親密なパートナーから向けられた身体的・精神的・性的暴力をいいますが,DV法(配偶者からの暴力及び被害者の保護に関する法律)では,配偶者からの暴力を配偶者(婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情にあるものを含む)からの身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものとして,配偶者間の暴力に限っています。さらに,身体的暴力に限定しており,いやがらせ電話や精神的暴力などを対象としていません。
DV法は,人権擁護と男女平等の実現を図り,配偶者からの暴力を防止し,被害者を保護するための施策を講ずるため,配偶者からの暴力に係る通報,相談,保護,自立支援等の体制を整備しています。裁判所では,暴力を行う配偶者を引き離すために,保護命令制度が導入されました。保護命令に違反した場合には,刑事罰も科されます。
保護命令の内容としては,接近禁止命令と退去命令の2種類があります。接近禁止命令とは,被害者の身辺につきまとい,住居,勤務先を「はいかい(徘徊)」することを6ヶ月禁止する命令です。退去命令とは,加害者に対して,命令の効力の生じた日から2週間退去を命じる命令です。
保護命令に違反した者は,1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されることになります。したがって,警察に連絡して検挙を促すことが必要です。



